六枚落ち 勝ちへの道筋・前編

今月初め頃、twitterで知り合った人と六枚落ちの対局を行なった。その将棋を題材としてどのように記事を書くか、ずっと悩んでいたのだが、結局まとまり切らないまま1か月が過ぎようとしている。しっかりした解説を書きたいという気持ちはあれど、完成しない…

八枚落ち 上から押さえるように

勝った将棋であっても、その勝ちに至るまでの手順がすべて最善手であったとは限らない。むしろ勝ち将棋にも、多くの悪手・疑問手や課題点が含まれていることのほうが、はるかに多いだろう。今回の題材はそんな実戦譜である。 手合割:八枚落ち △3二金 ▲1六…

理論 駒落ち将棋を利用した棋力の絶対評価

棋力(将棋の強さ)は基本的に相対評価である。例を挙げると、将棋道場や奨励会の段・級は「○段・級の相手と対局して○勝○敗だから○段・級」などの規則で定められ、オンライン道場の将棋倶楽部24ではレーティング制によって段・級が設定される、といった具合…

六枚落ち 上達過程その9

通算12局目、六枚落ちとしては2局目となる本局。前局から約2か月、M・H君は目を見張るほどの成長を遂げていた。 開始日時:2018/05/06 16:09:43終了日時:2018/05/06 16:29:42手合割:六枚落ち △3二金 ▲7六歩 △7二金 ▲1六歩 △2二銀 ▲1五歩△4二玉 …

六枚落ち 上達過程その8

ついにやってきた六枚落ちの舞台。M・H君はどの程度太刀打ちできるだろうか。 11局目 開始日時:2018/03/18 16:42:33終了日時:2018/03/18 16:54:55手合割:六枚落ち △4二玉 ▲7六歩 △7二金 ▲7八銀 △6二銀 ▲7七銀△5四歩 ▲6六銀 △5三銀 ▲5六歩 △5…

八枚落ち 上達過程その7

10戦目は初の八枚落ち局となる。金2枚の守備は九枚落ちとは段違いの強固さを誇るが、果たしてM・H君はこれを攻略できるだろうか。 開始日時:2018/03/18 16:37:21終了日時:2018/03/18 16:41:47手合割:八枚落ち △3二金 ▲7六歩 △7二金 ▲7五歩 △6二玉…

九枚落ち 上達過程その6

前回、九枚落ちでの初勝利を収めたM・H君。しかし勝つまでの道のりには、危なっかしいところも少なくなかった。もう一度九枚落ちを行ない、確実に勝つだけの力があるかどうか見極めよう。 9戦目の棋譜はこちら。 終了日時:2018/02/18 14:22:56手合割:そ…

九枚落ち 上達過程その5

前回の敗局から2週間後に行なった、通算8戦目となる九枚落ち。 終了日時:2018/02/04 15:11:31手合割:その他上手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1+---------------------------+| ・ ・ ・ ・v玉v金 ・ ・ ・|一| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二|…

十枚落ち・九枚落ち 上達過程その4

前回、初の九枚落ち局に負けてから2週間後。2局連続で負けると気持ちのうえでもつらいので、一度準備運動のつもりで十枚落ちを行なうことにした。これが6戦目となる。 開始日時:2018/01/21 15:41:37終了日時:2018/01/21 15:47:45手合割:十枚落ち △4二…

九枚落ち 上達過程その3

M・H君との5戦目となる九枚落ちを解説する。4戦目の指し回しは十枚落ちを卒業するのに十分だった。今回は九枚落ち初戦ということで事前説明をせず、まっさらな状態で挑んでもらった。 終了日時:2018/01/08 16:34:28手合割:その他上手の持駒:なし 9 …

上達過程 その2.2 飛躍編

前回の続き。

上達過程 その2.1 試行錯誤編

のんびり書き進めていくつもりだったこのシリーズだが、予定を変更して、先に棋譜だけはすべて出しておくことにした。M・H君の上達が私の予想を遥かに上回る勢いだったためである。 ちゃんとした解説付きの記事も、追々書いていくので、気長に待っていてほ…

十枚落ち 上達過程その2

引き続き M・H君 vs 私 の実戦を見ていこう。3戦目は、前回の記事で紹介した2戦目の直後に指した将棋。 開始日時:2017/12/03 15:47:45終了日時:2017/12/03 16:02:10手合割:十枚落ち △4二玉 ▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三玉 ▲7六歩△4四歩 ▲2四歩 …

十枚落ち 上達過程その1

今回からしばらく連続して M・H君 vs 私 の棋譜を取り上げていく。M・H君は前々回の十枚落ちで下手を持っていた子である。彼が辿っている上達の道のりはかなり模範的と言えるもので、彼の上達過程は将棋を学ぶ人・指導する人、そのどちらにとっても貴重…

『解釈』 思考の基本構造

思考は目に見えない。他人の思考は言うまでもなく、自分自身の思考についてすら、自分で自分が何を考えているのかよく分からなくなることは珍しくない。将棋は思考を戦わせるゲームなので、思考を理解することは、すなわち将棋を理解することに繋がる。 人間…

十枚落ち 矢倉戦法の注意点

駒落ちには『二歩突っ切り』『銀多伝』のような駒落ち専用の定跡が存在するが、もちろん平手と同じように矢倉や美濃に囲っても構わない。 今回は十枚落ちで矢倉囲いを使う場合に注意するべきことを解説する。 手合割:十枚落ち △4二玉 ▲7六歩 △5四歩 ▲7…

九枚落ち 中央突破に対抗する

上手が下手陣の中央突破を狙ってきた場合の、下手の対抗策を見ていく。題材は、前回の将棋から2週間後に行なったもの。対局者も同じである。 手合割:その他上手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1+---------------------------+| ・ ・ ・ ・v玉v金 …

九枚落ち 上手の中央突破戦術

手合割:十枚落ち △4二玉 ▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △5四歩 ▲1一角成△5三玉 ▲2五歩 △4四歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛△5五歩 ▲2三飛成 △5四玉 ▲2一馬 △6四玉 ▲7七桂△7四歩 ▲3一馬 △5四玉 ▲5三龍 △4五玉 ▲1三馬△8四歩 ▲4六歩(A図)まで26手…

理論 『答』ではなく『考え方』を学ぶ

ひとつ、たとえ話をしよう。 ある日の学校で、教師から数日後に小テストを実施すると予告された。テストは漢字テストと計算テストの2種で10問ずつ、「教科書の○頁~×頁」と出題範囲も通知されている。あなたは生徒であり、この小テストになんとしても合格し…

十枚落ち そそっかしい将棋

十枚落ちの将棋を見ていく。本局の下手は、どちらかと言えば体を動かす遊びの方が好きなんじゃないかと思わせるような、やんちゃな小学3年生。当然のごとく、かなりの早指しである。 手合割:十枚落ち △4二玉 ▲9六歩 △9四歩 ▲9七桂 △8四歩 ▲7六歩△5…

九枚落ち 攻めあぐねる下手

九枚落ちの実戦を見ていく。下手は以前の記事で扱った棋譜と同じ少年である。 手合割:その他上手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1+---------------------------+| ・ ・ ・ ・v玉v金 ・ ・ ・|一| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二|v歩v歩v歩v歩v歩v…

十枚落ち 下手が負けてしまう理由

十枚落ちにおける下手負けの将棋を見ていく。本局はかなり典型的というか、下手が負ける理由がはっきりしている例だと思う。 手合割:十枚落ち △4二玉 ▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三玉 ▲2六飛△5四歩 ▲8六飛 △5五歩 ▲8三飛成 △3五歩 ▲7六歩△4四玉 ▲…

平手 初心者将棋は面白い

前回の九枚落ちを終えたY君と、粕屋町将棋会の小学生とで手合わせさせてみた。対局相手はH君。小学生達の中でも特に上達の著しい3年生である。私との八枚落ちで勝率1割ぐらいなので実力は大体互角だと思われるが、実戦経験では間違いなくH君の方が豊富…

九枚落ち 棒銀

粕屋町将棋会の見学に来たY君との将棋を見ていく。Y君は小学6年生で、この日まで将棋経験は独学のみだったようだ。まずは実力を測る意味で十枚落ちを行なった。その棋譜が↓である。 手合割:十枚落ち △4二玉 ▲7六歩 △5四歩 ▲6六角 △6四歩 ▲9三角成△…

十枚落ち 攻めの効率を意識する

多くの初心者を教えるうちに『方針』の教え方が定まってきた。最近は次のような形で説明している。 3つの方針 『龍と馬を作る』 『攻め駒を玉に近づける』 『2対1で攻める』 やや高度な方針 『玉を端に追い詰める』 『駒損しない』 『と金を作らせない』 …

九枚落ち 攻めの効率

九枚落ちの実戦を見ていこう。 手合割:その他 上手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1+---------------------------+| ・ ・ ・ ・v玉v金 ・ ・ ・|一| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二|v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|…

九枚落ち 銀の守りに隙あり

攻め駒との交換によって守りの金を突破する場合は、渡した攻め駒は上手の持ち駒となる事に留意する必要がある。つまり渡した駒を新たな守り駒として使われる可能性があるということだ。

九枚落ち 守り駒より安い駒で攻める

前回は、守りの金を無力化する方法として3つの手段が存在することを述べた。 タダ取り 分断 交換 今回は交換について詳しく見ていく。

九枚落ち 金を無力化する

十枚落ちに金が1枚追加されたのが九枚落ち。つまり金を何らかの手段で無力化すれば、あとは十枚落ちで培った技術だけで勝ち切れるということだ。上手の守りの金を無力化するための、攻略手段を考えていこう。

九枚落ち 理想的な展開

十枚落ちのひとつ上の手合は八枚落ちとなるのが普通だ。しかし私は、十枚落ちから直接八枚落ちへ移行したのでは難易度上昇が大きすぎると考えているので、十枚落ちの次は九枚落ちを教えることにしている。九枚落ちは左金残しと右金残しの2種類の配置が考え…