001:馬龍将棋のルール

馬龍将棋

馬龍将棋のルール

  1. 下手は8八馬・8九馬・2八龍・2九龍の4枚、上手は5四玉の1枚を初期配置する。
  2. 上手が初手を指す。
  3. 上手の玉を取る、または詰ませば下手の勝ち。
  4. 下手の駒をどれか1枚でも「タダで」取れば、上手の勝ち。
  5. それ以外は本将棋のルールと同じ。

ルール4について補足説明。
馬龍将棋では、下手玉を配置しません。
初心者が上達するためには、受けと攻めを同時に練習しようとするより、攻めることに専念できるほうが良いという考えです。
そもそも攻めと受けと同時並行で考えることは、上級者にとってもかなり難しい行為です。
参考図
馬龍将棋において、下手はルール覚えたての初心者であるため、例えば参考図から▲5二龍△同玉のように、駒をタダで取られる手を指してしまうことも珍しくありません。
駒を1枚でも取られたあとは、下手が勝つことはほぼ不可能です。
このようなとき通常の駒落ちであれば、上手が下手玉を詰ますことで将棋を終わらせることが可能なのですが、馬龍将棋ではその下手玉が存在しません。
よって下手が駒を1枚「タダで」取られた時点で上手の勝ちとして、対局を終了します。

将棋の「コツ」

それでは馬龍将棋の実戦例を見ていただきましょう。
↓をKifu for windowsなどにコピー&ペーストすれば棋譜再生できます。

 後手の持駒:金四 銀四 桂四 香四 歩十八 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ 馬 ・ ・ ・ ・ ・ 龍 ・|八
| ・ 馬 ・ ・ ・ ・ ・ 龍 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
後手番
△6四玉 ▲6六馬 △5四玉 ▲5六馬上 △4三玉 ▲2三龍
△5二玉 ▲4九龍 △6二玉 ▲4二龍 △7一玉 ▲8三馬
△8一玉 ▲9三馬上 △9一玉 ▲2一龍
まで16手で先手の勝ち

初心者がこの例を真似して同じように勝てるかというと、けっこう難しいと思います。
しかし少しでも将棋がわかっている上級者なら、勝ち方を真似する必要はありません。
それどころか勝つために何かを考えることすらも、ほとんど必要ないことでしょう。
上級者たちは将棋を指すための「コツ」を知っています。
馬龍将棋ぐらい大きなハンディが与えられていれば、ほんのいくつかの基準に従って指し進めることで、いとも簡単に勝つことができるのです。
そのコツをこれから紹介していきます。